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2007/08/06

昨日よりの続きと いよいよスタート

昨日の続き。(前半を見てない人は下段を見てからね)

砂中に埋もれたパーツを探し出すことが如何に困難であるかは、ここをご覧の方であればご想像がつくと思う。自分がたった数秒前に通ったルートであっても、そこには、ただ、ただ砂だけがある。誰もが絶望的になるこの状況で、池町は諦めなかった。ほんの少しの可能性しかない状況。駆動系の絶望的なトラブル。しかしここからが彼の真骨頂なのである。勝利に対する意地とも言えるそのレベルが違った。

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(写真は昨年の池町。草原を悠々とかつ急ぐ by ドブリーフォトサービス )

まずはひとつのパーツを探し出した彼のもとへ、ひとりのライダーがその状況を見つけ駆け寄った。池町を猛追しデットヒートを演じている池田秀仁であった。彼はスポーツマンシップとしてその状況を見過ごすことが出来なかった。そのまま行けば間違いなく勝者となれる状況であるにもかかわらず、一緒になって砂中に埋もれたパーツを探し始めたのだ。そうこうしている間に、オンコースでいったい何をしているのかと、次から次へと選手が集まり、結果、大捜索となってしまった。

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多くの人に手伝ってもらって、砂中から集めたパーツを見て、池町は愕然とした。ボルトがない。さらに探し始めるが、どうしても見つからない。するとそこに古い軍用ジープがやってきた。まったく言葉が通じない状況であるが、池町は身振り手振りを交えて何とか今の状況をドライバーに伝えた。その彼は車中を探しはじめ、いつくかのボルトを池町に見せた。その中からひとつを試しに付けてみた。ん。何とかなりそう。短いが丁重に礼を言って、ゴールを目指しアクセルを開けて走り出した。

何とか再スタートが出来た池町。ゴールは目前であった。しかしそのボルトが外れる可能性も高い。不安を抱えながらのスパートであった。総合優勝はもう無理であろうと考えながらも、ただひたすらアクセルを開けた。

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ゴール付近では先に到着しているライダーから、トップを走っていた池町の状況は皆に伝えられていた。主催者サイドも彼がリタイアする可能性が高いことを認識していた。明日はビクトリーランで、隊列をなして歓喜のウランバートルに凱旋する。その隊列に池町は参加できないものと思われていた。
そんな時、はるか彼方から彼が素晴らしい走りを披露しながら走ってくる。そしてゴールラインを駆け抜け、オフィシャルにチェックカードを差し出した。結果、池町の大量にあったアドバンテージは僅か30秒のみを残すだけになっていた。たらればの話はレースやラリーには無いのだが、もし、あの時、池田がラリーを優先し、池町を助けなかった時には、簡単に覆っていたはずだ。しかし彼、池田はそれを良しとしなかった。

sub_4.jpg多くの意見として、危険と言われるモータースポーツであるが、このようなヒューマニティがあるからこそ素晴らしく輝いて見えるのだと思う。特にクロスカントリーラリーを戦う、強くタフな精神力と持久力を持つ奴らだから、様々なドラマが生まれるのであろう。そして今年、池町と池田は同じ"Team X-Challenge"として参戦している。BtoU2007は、モンゴルの首都ウランバートルからまもなくスタートする。

みなの幸運を祈る。(井上)


投稿者 ikemachi.net : 2007/08/06 09:10

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